5月24日
二眼レフがありますので紹介しておきます。RICOH FLEX(リコーフレックス)というカメラで1950年代後半に生産されたものだろうと思われます。
RICOHの旧製品サイトでチェックしましたが該当するものはありませんが、あれこれ調べると中古店ではそこそこ流通しているようです。銘板に super と書かれていますが輸出モデルの スーパーリコーフレックス(1956年モデル)とは全く異なります。
形状やデザイン・機能からみて1950年代後半の製品であろうことは推測できます。レンズシャッターにSEIKOSHA-MX と書かれていて1/500秒が切れます。当時の二眼レフで1/500が搭載されるものはほとんどなく高性能機であることがうかがえます。RICOHに特徴的な前玉ギアによるピント合わせを採用しています。当時は古臭いメカに見えたようですが今から見れば良く出来た構造だと思います。
また66判以外の35ミリ判フィルムも使えるように中枠を交換できたようですが、このカメラにそれはついていません。
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02:アクセサリーシューが左手側なのは少数派です。
03:80mmF3.5 ANASTIGMAT(アナスチグマート:球面収差・コマ収差・湾曲収差・非点収差を解消するレンズ)と記されています。精工舎(現セイコー)製の5枚羽根レンズシャッターが組み込まれています。レンズ内にはゴミがありますがカビではないようです。いずれ清掃したいと考えています。
04:シャッター部分のメカ、1~1/500秒と バルブシャッターが見えます。
05:右のレバーを時計回りに動かすと爪(赤矢印)が動いてシャッターがセットされます。
06:シャッターセット状態、この状態で左手で下方のシャッターボタンを押すとシャッター速度に合わせて切れます。
07:左下がシャッターボタン SEIKOSHAシャッターユニット、絞りはF3.5~16まで使えます。
07:上蓋を開けファインダー用レンズをセットしたところ。
08:裏蓋を開け内部からフィルム巻き込み部分を取りだしています。非常に単純な作りです。RIKEN OPTICAL のロゴが見えます。
現在のリコーはPENTAXブランドの一眼レフも販売していますが、1950年代は旭光学の主力製品の一眼レフがPENTAXでした。デジタル化に乗り遅れたPENTAXブランドはHOYAに売られその後RICOHのブランドになりました。
参照サイト
リコーカメラ全機種リスト / フィルムカメラ / 製品 | RICOH IMAGING (ricoh-imaging.co.jp)
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